お手持ちのジュエリー、実は「クレサンベール」かも?価値と買取の真実
- おたからや戸塚店スタッフ2号
- 6 日前
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美しい色石(カラーストーン)は、見る人の心を豊かにしてくれますよね。エメラルドの深い緑、ルビーの燃えるような赤、サファイアの静かな青…。そうした魅力的な宝石の中には、実は地球が育んだ「天然石」だけでなく、人々の知恵と技術によって生み出された「再結晶宝石」も存在します。

特に、アクセサリーや宝石に関心のある40代の女性なら、**京セラの「クレサンベール(Crescent Vert)」**という名前を聞いたことがあるかもしれません。もしかしたら、ご自身でご購入されたり、プレゼントや形見として譲り受けたジュエリーの中に、クレサンベールが使われている可能性も。
「これって天然石と同じ価値があるの?」 「もし手放すとしたら、どうすればいい?」
そんな疑問をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。この記事では、クレサンベールとは一体何なのか、天然石とはどう違うのか、そして売却を検討する際に知っておきたい価値や、専門家による査定の重要性について、買取専門店の視点から詳しく解説いたします。
クレサンベールとは?その正体と魅力
クレサンベールは、京セラ株式会社が長年の研究開発を経て生み出した、高品質な**「再結晶宝石」**のブランドです。
「再結晶宝石」の技術: これは、天然の宝石が地中深くで形成される環境(特定の成分、高温、高圧)を、最先端技術によってラボ(実験室)の中に再現し、天然石とまったく同じ成分の物質を時間をかけてゆっくりと再結晶させる技術です。不純物が混じりにくい理想的な環境で作られるため、天然ではなかなかお目にかかれないような、色鮮やかで透明度の高い、美しい宝石が生まれます。
クレサンベールの美しさ: その最大の魅力は、やはりその品質の高さにあります。
色: 天然の最高級品に匹敵するような、鮮やかで深みのある、均一な色合いが特徴です。
透明度: 天然石にしばしば見られるインクルージョン(内包物)やクラック(内部のヒビ)が極めて少ない、または全く含まないため、非常にクリアな輝きを放ちます。
様々な種類: エメラルド、ルビー、サファイアの三大貴石はもちろん、人気の高いアレキサンドライトやパパラチアサファイア、そして独特の遊色効果を持つオパール(ブラックオパール、ウォーターオパール)など、多彩な種類のクレサンベールが作られています。
天然宝石との決定的な違い - ここが重要!
クレサンベールは天然石と同じ成分・構造を持ち、見た目も非常に美しいですが、「価値」を考える上では、天然宝石との間に明確な違いが存在します。
生まれ故郷 (Origin):
天然宝石: 地球内部で、自然の力が数百万年、数千万年という想像もつかない時間をかけて偶然生み出した奇跡の産物です。
クレサンベール: 人間の手によって管理された環境下で、比較的短期間(数週間~数ヶ月)で育成されます。
希少性 (Rarity):
天然宝石: 美しいものは産出量が限られ、その希少性が価値を大きく左右します。特に大粒で高品質なものは極めて稀です。
クレサンベール: 高度な技術は必要ですが、原理的には同じ品質のものを再び生産することが可能です。そのため、天然宝石のような「一点もの」としての希少価値はありません。
市場価値 (Value):
ここが最も重要なポイントです。 一般的に、天然宝石は、たとえ見た目の品質が同等であっても、クレサンベール(再結晶宝石)よりもはるかに高い価値が認められます。これは、その希少性と、自然が生み出したというロマン、そして宝飾品市場における評価基準が根本的に異なるためです。クレサンベールにも宝飾品としての価値はありますが、それはあくまで「高品質な再結晶宝石(ラボグロウンストーン)」としての評価になります。
「私の宝石はクレサンベール?」見分け方の難しさ
「じゃあ、私の持っているエメラルド(ルビー、サファイアなど)は、天然?それともクレサンベール?」 これは、専門家でなければ非常に難しい問題です。
見た目の類似性: 特に高品質なクレサンベールは、色、透明度、輝きにおいて、非常に美しい天然石と見分けがつかないことがあります。
専門家による鑑別が必要: 天然石かクレサンベール(あるいは他の合成石)かを見分けるには、宝石用の顕微鏡で内部のインクルージョンや成長の痕跡を詳細に観察したり、屈折率や比重を測定したり、時には特殊な分光分析装置を用いたりする必要があります。これらは専門的な知識と経験、そして適切な機材があって初めて可能です。
誤認のリスク: もし、価値の高い天然石をクレサンベールだと誤って判断して安価で手放してしまったり、逆にクレサンベールを天然石と思い込んで過度な期待をしてしまうと、後で残念な思いをすることになりかねません。
クレサンベールの売却:価値はどれくらい?
クレサンベールのジュエリーも、もちろん売却することは可能です。では、その価値はどのように決まるのでしょうか?
売却対象: クレサンベールの石そのものに加え、リングやネックレス、イヤリングといったジュエリー製品全体として評価されます。
評価ポイント:
クレサンベールの石: 種類、大きさ(カラット)、色の鮮やかさ、透明度、カットの美しさ。
ジュエリーのデザイン: 流行のデザインか、定番か、独創性があるか。
貴金属: 使われている地金(プラチナ、K18ゴールドなど)の種類と重量。
脇石: 周囲にあしらわれたダイヤモンド(メレダイヤ)などの質と量。
状態: 傷、汚れ、破損がないか、新品に近いか。
価値の考え方: これらの要素を総合的に判断して買取価格が決まります。重要なのは、クレサンベールを「高品質な再結晶宝石」として正しく評価し、それに加えて貴金属やデザイン、脇石の価値を上乗せする、という考え方です。天然の同クラスの宝石とは価格帯が異なることを理解しておく必要がありますが、決して「価値がない」わけではありません。
なぜ専門知識を持つ当店を選ぶべきなのか
大切なジュエリーを手放すなら、信頼できる相手に、正当な評価をしてもらいたいですよね。クレサンベールやその他の色石の売却に、当店のような専門知識を持つ買取店をお勧めする理由は明確です。
まとめ:宝石の真価、専門家にお任せください
京セラのクレサンベールは、その美しさで多くの人を魅了する素晴らしい再結晶宝石です。しかし、天然宝石とは異なる成り立ちと市場価値を持っています。お手持ちのジュエリーがどちらなのか、そして本当の価値はどれくらいなのかを知るためには、専門家による正確な鑑別と評価が不可欠です。
「これはクレサンベール?それとも天然?」 「使っていないジュエリーがあるけど、価値を知りたい」
そう思われたら、どんな宝石でも、まずは一度、おたからや戸塚店にご相談ください。確かな知識と誠実な対応で、お客様の大切な宝石の価値を正しく見極め、最大限の評価をさせていただきます。 ※「クレサンベール」は京セラ株式会社の登録商標です。